国立大学法人 奈良女子大学
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ライフスタイル実践教育
受験生のみなさんへ

 生活健康学専攻の受験を検討されているみなさんへ、在学生がメッセージを送ります。
 当専攻を選んだ理由、当専攻で学べること、当専攻に入って得たものなど、在学生の生の声を聞いてください。

「在校生のみなさんへ」のメッセージはこちら

「健康」を見つめ直すことでより豊かで充実した生活環境を

 私がこの専攻を選んだ理由は「健康」という自分自身と関係したテーマを扱っているので関心を持ちやすかったと言うことです。 「健康」とは生活のあらゆる場面と常に結びついており、自分がどんな食事をしているのか、どんな衣服を身につけているのか、そして、どんな環境で暮らしているかと言うことが、私たちの「健康」を左右する大きな要因となっていると思います。私たちが、今、当然のように考えている「健康」はもしかすると、自分の見えないところでむしばまれているのかもしれないのです。このように考えることは、自分の生活態度を変化させるきっかけとなり、より豊かで充実した生活環境を築き上げる事へつながっているのではないかと私は考えます。 
  (綾子)  


自分のライフスタイルに活かすことが出来るのではないか

 私がこの専攻を選んだ理由は、自分の身体に関わることや自分が生きていく上で役に立つことを学びたいと思ったからです。実際に、講義や実習では、様々な視点から我々の身体に影響を及ぼす事について学ぶことが出来ます。また、この専攻で学んだことは、将来社会や仕事だけでなく、自分のライフスタイルに活かすことが出来るのではないかと思います。私たちが学んでいることは、生活の中の身近なところに関わりを持っているので、「生活」を違った視点から考えることができ、新たな発見があります。
  (留美子)  


少数でアットホームな雰囲気の中、基礎から応用までを広く身につける

 近頃、健康について様々な情報があふれていますが、本講座では医学・生理学といった基礎的な事から、更に高齢者環境論や健康指導論など実生活に応用できる知識までを広く身につけることが出来ます。また、2回生から始まる実験・実習では、血液検査や脳波、心電図、骨密度測定などのような項目を実際に自分たちの手で経験出来る事も魅力の一つです。1学年20名前後と少数でアットホームな雰囲気の中、学生生活が送れますよ。 
  (千穂)  


個性的で面白い先生を中心に和気藹々と活動的に過ごしている

 大学に入って何をしたいですか?
 4回生になると、研究室に入ります。そこでは自分のやりたいことが結構専門的に出来てしまったりして、だんだん大学にきて良かったと思えるようになってきます。
 ところで「恒常性」という言葉を聞いた事がありますか?
 私たちの研究室では主にこの恒常性つまり体の中の循環を一定にしようとする働きについて調べています。舞台的には体温や循環の神経性の調節などです。毎日、個性的で面白い先生を中心に和気藹々と活動的に過ごしている研究室です。 
  (理代)  


「生活健康」は知れば知るほど奥へと広がりを見せる、そんな学問

 「生活健康って何?」この4年間でこのような質問を幾度となく受けました。そのたびに「人体や栄養、被服、住居学などを学び、その上で幅広い視点から健康を・・・・」というごく普通の返答をしてきました。しかし実際のところは、私自身未だ「これだ」という答えを得ていない気がします。自分の体と教科書を重ねつつ、身近に感じ、学べる学問であり、しかし知れば知るほど更に奥へ奥へと広がりを見せる、そんな学問の気がします。このような生活健康学を是非一緒に学んでいきませんか。
  (郁枝)  


今の自分の健康状態を考えて見ませんか?

 健康とはどういうものかと言う概念から始まって、健康であるための栄養や被服、住環境などを学びまず。実習では、自分の血液を顕微鏡で実際に見て赤血球数を数えたり、脳波を測定して睡眠状態を調べたりなど、自らの健康状態を理論的かつ実験的に知ることが出来ます。今の自分の健康状態を考えて見ませんか?
  専攻の学生数も少ないので、みんなが仲良く、上回生と下回生との交流もあります。  
  (由美子)  

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在学生のみなさんへ

 生活健康学専攻の在学生みなさんへ、教員代表:名誉教授からのメッセージです。

生活健康学専攻在学生の皆様へ
  (奈良女子大学名誉教授 登倉 尋實)

 
 私は2002年3月31日、奈良女子大学を停年退職しました。当時、生活環境学部生活健康学講座で働いていました。退職後、ポ−ランドの天然繊維研究所、香港の香港理工大学のInstitute of Textiles & Clothingで主に、被服生理学の研究を継続しております。本文ではポ−ランド人、中国人の学生・研究者と多く接触して感じることを述べ、日本の学生諸君への心からの応援と期待を若干書かせて貰いたいと思います。生活健康学専攻の目標は「健康は生きることの基本です。健康であることはすべての人のねがいです。生活健康学専攻は、1栄養、2運動、3休養、4衣服・住居など自分のまわりの環境という観点から健康を考えます。そして、健康であるためにはどんな生活をすればよいかを、衣・食・住のすべての分野から総合的に研究します。生活健康学は、生活をエンジョイし、人生を豊かにする方法をさぐる新しい学問です。」(貴専攻ホ−ムページ前文より)にあります。これは重要な視点です。この視点は是非貫いて下さい。貴専攻は医学部でもなく、体育学部でもなく、工学部でもなく、日常生活との関わりののなかで健康の問題を総合的に研究すると位置つけられています。三好正満名誉教授らとともに貴専攻の設立に参画した一人として、この原則を諸君に貫いて欲しいと心から期待します。家政学部の思想が前提にありそれを発展していこうというものです。日常生活との関連で健康を総合的に研究していく原則を忘れてしまえば、医学部や体育学部と変わらなくなり、貴専攻の存在意義は消失します。日常生活や生活環境との関連で健康を考えることは、決してレベルが低い学問だと卑下しないで下さい。この関係を詳細に観察・考察していけばまだまだ、面白い事実と発見するはずです。このような視点で健康を総合的に考える学部や専攻はポ−ランドや香港にもありません。そのようなところで働いていたと話しますと皆から素晴らしいと羨ましがられます。どうか誇りをもって前進して下さい。このような視点は日本でもお茶ノ水大学にもなく、奈良女子大学だけです。このような研究は家政系の大学や企業へ就職する際にも大変有利です。このような研究を行なう場会、体の生理学の深い知識が要求されます。優秀な生理学の教授の先生がおられますので、学んで下さい。しかし、最も重要なことは、日常生活や生活環境との関連で健康を考察していく視点です。たとえば、深く睡眠をとるには寝室環境はどうあるべきか、布団やパジャマの材質との関連の研究、現代人の食行動や食べ物と健康のあり方など興味あるテ−マは山積しています。私の最後の卒論生がどういうパジャマの素材で毎日睡眠をとるかが、皮膚の皮脂腺から分泌される皮脂濃度や皮膚の水分含有量までも変えてしまうことを見つけ、大変感動したことを忘れることができず、いまもその研究を継続しています。今年の4月から、京都大学医学部に保健学科が設立され、そこでは看護師、保健師、頑張れば助産師の資格までとれるそうです。多くの受験生がそこに魅力を感じるかもしれません。しかし、諸君はもっと基礎的な健康に影響を与える身近な生活環境と健康の関連を追及するべきです。そこに存在価値があります。体の深い生理メカニズムの研究を私は否定しません。しかし、必ず身近な生活環境との関連のなかで、それらの研究を位置つけて下さい。それを忘れたら貴専攻の価値は半減するでしょう。

 若い頃、海外で学ぶ機会を作ってください。視点が世界に広がります。実力をつけ、どこでも生きていける力をつけて下さい。若い頃はすぐれた教授のもとで修業することは大事です。しかし、絶えず自分の頭で考えることが重要です。私は4月から再び、香港理工大学で若い中国人のPh.D.の学生と研究します。香港は優れた奨学金制度を外国人のために持っています。被服生理学に)興味を持っているかたがあれば、一緒に勉強しましょう。

在校生・卒業生の先輩からのメッセージです。

学生の声 どこにもない! いやここにある!

 ただの健康マニアじゃありません!浅く広くそして深く深く。健康は最も身近な環境であり、一生私達の周りにつきまとってきます。その健康にどう立ち向かっていくのか...。

 今、私たちは何もしないで健康でいられる環境にはいません。さらに“健康○○”ということばにおどらされているのはアナタかもしれません! ここで私達が学ぶこと、それは自分自身の健康像です。あふれ出す情報から、何が必要か、何が効果があるのか、何が自分に適していると言えるのか。実際に実体験して確認できる時間と場所がここ“生活健康学”にあります。 自分を知り尽くした健康マスターになってみませんか?
  (生活健康学専攻、3回生 S.W.さん)  


卒業生の声 奈良女と私

 人にはさまざまな人生があり、その人生の分かれ道には恩師や友達との出会いが左右すると思います。私は奈良女子大学に編入学し、そこでの恩師や友達との出会いが今の私の原点になっていると思います。少人数制であり教官と生徒との距離が近く、古都奈良という恵まれた環境での学生生活は、再び戻りたい場所・時間のひとつです。受験生の皆さんは進路で悩むことも多いと思いますが自分の人生です。大いに悩み選択してください。そこにはきっとすばらしい出会いが待っていることでしょう。健闘を祈ります。  
  (生活健康学専攻編入学、1999年卒業、人間文化研究科2002年修了、現医科大学助手M.K.さん)  


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