2024年度
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中間発表
講演:山田 光希 (奈良女子大学)
題名: 多層stick-slipモデルにおけるすべりの挙動
場所: 対面(奈良女子大学B棟1206号室)
日時: 2024年11月20日(水)
概要
地震は断層面で急激な剪断変位が起こることで地震波が生じる現象である。
地質学的観測や室内摩擦実験によると、断層帯内部や岩石試料中に複数のすべり面が発達する場合があり、このようなすべり面構造の形成過程や形成条件、複数のすべり面の相互作用は未解決の興味深い問題である。
そこで、数値計算により複数のすべり面が存在する状況を単純化したモデルを調べることで断層構造の発達について理論的に研究した。
モデルに適用する摩擦法則として、岩石実験から知られている速度状態依存摩擦則とより速いすべり速度での摩擦力に対応する動的弱化則の2つを適用した。
今回は、断層発達過程でそれぞれの摩擦則の性質がすべり挙動にもたらす効果を比較し報告する。
中間発表
講演:小林 可奈 (奈良女子大学)
題名: 共著者ネットワークから抽出したコミュニティ構造の解析
場所: 対面(奈良女子大学B棟1206号室)
日時: 2024年11月20日(水)
概要
社会において、人々は友人関係、地域のグループ、家族など様々な集団に属しながら生活をしている。
そして、集団には人々が継続的に入れ替わるような集団(学校など)や人々が固定化された集団(家族)などが存在する。
本研究では、共著者ネットワークから作られた、コミュニティの時間変化するネットワークを構築し、どのような要素がコミュニティの形成に寄与するのかを調べる。
そして、本発表では、コミュニティの時間変化を観察したときに、どのようなネットワークの様子でコミュニティの「子孫」が拡大していくかに注目し、研究の経過を報告する。
中間発表
講演:前川 かえで (奈良女子大学)
題名: 密度不安定性に伴うパターン形成
場所: 対面(奈良女子大学B棟1206号室)
日時: 2024年11月20日(水)
概要
副指導教官により発見されたコーヒーフラクタルの現象解明を目的とした研究です。
数理モデルの提案をして、流体プログラムを作成し現象の再現を目指します。
中間発表
題名: 水面に浮かぶ粒子の凝集過程
場所: 対面(奈良女子大学B棟1206号室)
日時: 2024年11月20日(水)
概要
凝集とは、身の回りの様々なところで見られる現象である。
先行研究では、液面に浮かんだ粒子による液面形状の変化が与える力を考慮した数理モデルが構築され、粒子が凝集する過程が明らかになった(2023年度 修士論文 原 明穂さん)。
本研究では、実験を行い、数値計算の結果を再現することを目標にしている。
中間発表
講演:坂地 夏菜 (奈良女子大学)
題名: 樟脳船間の相互作用に起因する振動現象
場所: 対面(奈良女子大学B棟1206号室)
日時: 2024年11月20日(水)
概要
中間発表
講演:安藤 宣加 (奈良女子大学)
題名: 粘菌の外力に対する応答
場所: 対面(奈良女子大学B棟1206号室)
日時: 2024年11月20日(水)
概要
真正粘菌変形体は数センチにも及ぶ巨大な多核単細胞生物である。
変形体は原形質の塊で、シート状に広がりながら同時にそのシートの中に管の複雑なネットワーク構造を有している。
変形体の細胞の外層はゲル状の原形質で内部はゾル状であり、ゾル相とゲル相は常に変換しあっている。
本研究では、変形体に遠心力を加え、それに対する応答を定量的に評価することで、その行動原理を理解することを目的としている。
青柳紗月さんの先行研究(2023年修士論文)では、変形体の運動速度は培地に垂直な方向の外力に対して変化しないこと、培地に平行な方向の遠心力を加えると運動速度に正の応答が見られることが分かっている。
本発表では、青柳紗月さんの先行研究の追加実験として、変形体の進行方向と同方向に外力を加えた際の外力に対する応答について報告する。
非平衡ダイナミクスセミナー
講演:作道 直幸 (東京大学 大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 酒井研究室)
題名: ゴムの亀裂進展等について
場所: 奈良女子大学理学部新B棟1206教室
日時: 2024年10月30日(水)10:40~12:10
概要
非平衡ダイナミクスセミナー
講演:Jose BICO (ESPCI,Paris)
題名: Two fingering instabilities: Marangoni flowers and adhesion fronts
場所: 奈良女子大学理学部C棟C141教室
日時: 2024年9月5日(木)16:30~18:00
概要
Depositing a droplet of pure water on a bath of sunflower oil is generally a frustrating experience as it leads to a steady liquid lens.
However, if water is replaced by a mixture alcohol and water, the droplet spreads and then spontaneously fragments into a myriad of minute droplets.
What is the origin of this spectacular change of shape?
Although many engineering applications rely on adhering surfaces, studies on the propagation of an adhesion front are rather scarce.
We will consider a model configuration where two plates each coated with a layer of viscous liquid are brought in contact. Surprisingly the front quickly destabilizes into fingers.
What may be the mechanism of this instability?
非平衡ダイナミクスセミナー
日時:5月14日13時より
場所:対面(奈良女子大学B棟1206教室)
スケジュール:
*13:00~14:30 Lucas Goehring 氏
14:30~15:00 30分休憩
*15:00~16:30 Bokusui Nakayama 氏
講演:Lucas Goehring 氏 (Nottingham Trent University)
題名: Stability and dynamics of convection in dry salt lakes
概要
From fairy circles to patterned ground and columnar joints, natural patterns spontaneously appear in many complex geophysical settings.
Here, I will discuss the origins of polygonally patterned crusts of salt playa and salt pans.
These beautifully regular features, approximately a meter in diameter, are found worldwide and are fundamentally important to the transport of salt and dust in arid regions.
I will show how these patterns are consistent with the surface expression of buoyancy-driven convection in the porous soil beneath a salt crust.
By combining quantitative results from direct field observations, analogue experiments and numerical simulations,
I will show how salt polygons can form from such a convective instability, as well as how their characteristic size emerges.
非平衡ダイナミクスセミナー
講演:Bokusui Nakayama(中山 牧水) 氏 (Kyoto University)
題名: Stigmergy in an Active Colloidal System
概要
Some species complete tasks by using indirect interaction with pheromone signaling.
This class of communication strategies, in which agents interact with each other via shared memory remaining on the platform, is called “stigmergy”.
Since stigmergy plays an essential role in swarm intelligence that provides us with powerful algorithms, stigmergy became a much more attractive topic in many research fields including active matter physics.
Here, we introduced stigmergy-like interaction into an active colloidal system by utilizing a phase-change material (PCM) that has binary states (amorphous and crystalline phase).
In this system, we placed a PCM as an active colloid platform that can memorize the paths formed by the particles.
This behavior is similar to the pheromone deposition process that can be seen in ants swarm.
Also, we capped a PCM film on a colloid to define the state of individual agents.
Like an ant changes its response to pheromones depending on its state, the active colloids also change their behavior according to the cap’s phase.
集中講義
講演:山口 哲生 氏(東京大学 農学生命科学研究科)
題名: バイオミメティクス入門
場所: 奈良女子大学理学部C棟C141教室
日時: 2024年8月28日(水)~30日(金)10:40~17:00
概要
本講義では、生物そのものや生物が作り出す組織の構造と機能(とくに力学的機
能)との関係について、物理学的な視点をもとに考察を展開する。また、生命現
象の理解から工学的応用につなげる手法であるバイオミメティクス(生体規範工
学)の考え方を述べ、成功例を挙げるとともに、バイオミメティクスが新たな物
理学的アプローチとなりうることを示す。
非平衡ダイナミクスセミナー
講演:山口 哲生 氏(東京大学 農学生命科学研究科)
題名: 地すべり現象に関する実験的?理論的アプローチ
場所: 奈良女子大学理学部C棟C141教室
日時: 2024年8月29日(木)16:00~
概要
地すべりは、斜面の一部あるいは全部が、地下水の影響や重力によって斜面下方に移動する地球科学現象である。
近年、地震や豪雨の増加に伴って頻発しており、その防止や発生予測は重要な課題となっている。本講演では、地すべり現象に関して取り組んできた我々の研究を中心に、以下の話題を紹介する。
ー粉砕を伴う粉体系における摩擦力緩和とせん断帯の局在化 [1]
ー流体を注入した粉体系のクリープと低速-高速すべり相転移 [2]
ー流体で飽和した粉体におけるジャミング点近傍の異常レオロジー挙動 [3]
いずれの事例においても、その場可視化と理論による記述をセットにした研究手法を適用している。講演では、その重要性や課題についても説明を行いたい。
[1] C. Chang, H. Noda, Y. Hamada, C. Huang, T. Ma, G. Wang, TY,
Comminution-induced Transient Frictional Behavior in Sheared Granular
Halite, under review.
[2] C. Chang, H. Noda, Q. Xu, D. Huang, TY, Slow-to-fast Transition and
Shear Localization in Accelerating Creep of Clayey Soil, under review.
[3] C. Chang, K. Ohno, TY, in preparation.
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奈良女子大学,
理学部数物科学科, 非平衡ダイナミクス研究室
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