◆日時 |
平成14年8月7日(水)、8日(木) |
◆場所 |
奈良女子大学 |
◆参加資格 |
高校生・一般(男女問わず) |
◆募集人員 |
50名 |
◆受講料 |
無料 |
◆交通アクセス |
こちらをご覧ください |
8月7日 |
10:00--12:30 |
教授 小林 毅 |
三次元空間を観る |
14:00--16:30 |
教授 坂本 禮子 |
分数・小数 |
17:00--18:00 |
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お茶の会 |
それぞれの講演のより詳しい内容は、後ろにまとめてありますのでご覧ください。
初日の講演終了後に講演者達と当教室の他の教師等を交えてのささやかなお茶の会を設ける予定です。
正式のプログラム(pdf形式)
期間 |
平成14年7月1日から7月31日までに必着の事 |
方法 |
郵送の場合は葉書に
住所、 氏名、 学校名と学年(高校生のみ)、
連絡先電話番号またはe-mailアドレス
及び「理学部数学科公開講座受講希望」と明記の上、下記の申込先にお送りください。
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電話またはファックス、e-mailによる申込をする場合は、下記の申込先へ、「理学部数学科公開講座受講希望」の旨を伝えるとともに、
住所、 氏名、 学校名と学年(高校生のみ)、 連絡先電話番号またはe-mailアドレス をご連絡下さい。
ただし、電話による受け付けは、平日の10:00--17:00の間のみとさせていただきます。 なお、8月7日のお茶の会に出席を希望される方は準備の都合上「お茶の会出席希望」と明記してください。
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申込先 |
〒630-8506 奈良市 北魚屋西町 奈良女子大学 理学部数学教室 |
数学教室 |
TEL:(0742)20-3369 FAX:(0742)20-3367 e-mail:math-dep@cc.nara-wu.ac.jp |
理学部事務 |
TEL:(0742)20-3428 |
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電話による申し込みは数学教室・理学部事務どちらでも構いません。 |
FAX送信用申し込み用紙(PDFファイル) こちらを送信用にお使い頂けます。
正式の講演内容ドキュメントはpdf形式のものを見て下さい.
以下のものは,残念ながら,HPに載せるのが困難な記号などを省略しておりま すので,あくまで概略であります.どうかご了承下さい.
タイトルにある「三次元空間」のお話をする前にまず「二次元空間」についてのお話からはじめましょう.
「二次元空間」と言うのは「縦,横」といった二次元の広がりを持った空間です.
このような空間の例としては xy-平面等がありますが,この空間は無限に広がっています.
これに対して有限の広がりを持った二次元空間として例えば「球面」や「ドーナッツの表面」
といった空間があります.
我々が住んでいる空間は縦,横,高さの三次元的な広がりをもった空間ですが,
二次元のときと同様に三次元でも有限の広がりを持った空間が存在します.
この講座ではこのような空間を「観る」方法について紹介したいと思います.
「分数は小数で表される」ということは当たり前でしょう.例えば,
1/2 = 0.500000000000........,
1/3 = 0.333333333333........,
1/7 = 0.142857142857........
などですね.そういうわけで,小数も数の仲間入りをしました.
ところが,2乗して2となる数というのは分数で表せませんね.
だから,そんな数は存在しないと昔の人は言っていました.
いまでは,それは√2であると言います.
√2とは何でしょうか.
√2=1.4142................................
と答えるでしょう.この............................の部分を書き足すことのできる人はいるでしょうか?
こんなあやふやなものを数と認めてよいものでしょうか?
こんな大それた数を人は平気で扱っているなんて,コンピュータが聞いたらなんと言うでしょうか.
森藤 紳哉 |
関数の大きさを比較する(いろいろな不等式を素材にして) |
この時間では,関数の大きさを積分を用いて比較する
ことについてお話ししたいと思います.古くからよく知られ,
現在にいたるまで大いに使われている不等式のいくつかを,
ハーディー,リトルウッド,ポリア3人の数学者による名著
「不等式」をもとにご紹介したいと考えています.コーシー,
シュワルツ,ヘルダー,イェンセンなどの名前が冠せられる
不等式が中心になりますが,多くの不等式のいわば横のつながり
といったようなものを強調したいと考えています.また,積分
と申しましても,数列の形で書かれた不等式と同じことが多い
ので,これらを並列的にお話ししたいとも考えています.
現在の数学の骨格は2000年ほど前に「無理数,無限」を発見=発明したとき
にできたといえるでしょう.もちろん無限を知る以前の数学,つまり,有限の有
理数だけを扱う数学はあらゆる面において現在の数学とくらべものになりません.
では今から2000年後の数学はどのようなものになっているでしょうか.だれ
も確かなことは言えませんが,2000年後の数学を考える上で私は複雑系がキー
ワードになると思っています.複雑系が数学へ投げかける問いは数学の方向を
大きく大きく変えると私は考えています.うまくいくかどうかわかりませんが,
この問いについて語りたいと思います.
いままでだれも想像だにしなかった真に新しい対象に立ち向かうのですから
通常の数学の知識とか理解は無用です.一緒に2000年後の数学を想像してみま
しょう.
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